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第73回大会2026年度【第1報】

◇◇第73回経済地理学会大会【第1報】◇◇

経済地理学会では、次のように次回大会の開催準備を進めています。
つきましては、大会シンポジウムのご報告者及びラウンドテーブルの企画を募集します。
公募期間は、9月27日―10月3日を予定しています。

また一般研究報告、フロンティアセッションについても開催の方向で検討しています。
こちらは詳細が決まり次第学会HPにて登録方法等をお知らせします。

それぞれ応募を予定される方はご準備くださいますようお願いいたします。

日時:2026年5月23-24日

会場:日本大学経済学部

◆共通論題シンポジウム
テーマ:オルタナティブな経済を模索する経済地理学のアプローチ―コモン・グッド/ビヤン・コマンの創出・再生をめざして―(仮)

趣旨:
第73回大会共通論題シンポジウムでは資本主義的な市場経済の枠にとどまらず実体的な経済活動を視野に入れてオルタナティブな経済を模索する経済地理学からのアプローチの可能性について議論したい。新自由主義的な発想のもとで市場を重視し個別化された主体に重きを置いてきたことは、世界各地において格差や排除さらに災害被害の増大など社会の歪を増幅させている。市場に問題があるために「市場の失敗」が生じれば政府の出番という二元論なアプローチにも限界が見えてきた。

経済のあり方自体が問われており、連帯経済(solidarity economy)や多様な経済(diverse economies)をはじめオルタナティブな経済を模索する潮流が生じている。より広範にはコモンズをめぐる社会のあり方に関心が高まってきている。英語圏におけるコモン・グッド(common good)や仏語圏におけるビヤン・コマン(bien common)は共通財/共通善の双方を意味している。共通財としての社会(的共通)資本の運営と共通善としての共通財やサービス供給をめぐる合意形成過程が肝要となる。そこで、近接性やローカリティに根差した観点と活動の大切さへの気づきがあり、経済地理学からの貢献が期待されている。

以上のような論点は、第72回大会共通論題シンポジウムのテーマである「人間らしい生活と経済地理学」とも共鳴する論点が提示される可能性を持とう。

大会実行委員会では、下記のようなテーマについて有益な知見を提供できる報告者を募りたい。本シンポジウムの趣旨に相応しい報告テーマの提案を含む応募も歓迎する。
(1)連帯経済や多様な経済をはじめとするオルタナティブな経済に関する研究
(2)日本の大都市圏や農山漁村のコンテクストを踏まえた経済を問い直す研究
(3)コモンズの再編を軸にした地域経済社会の持続性に関する研究
(4)海外地域研究を通した得た知見と日本への示唆を検討する研究

経済のあり方や暮らしを問い直す挑戦的なテーマであり、シンポジウムでの刺激的な報告と活発な議論を期待したい。

◆実行委員会
実行委員長:山崎朗(中央大学)
ソフト部門:新井祥穂(東京農工大学),小原丈明(法政大学)、長尾謙吉(専修大学)、
      中川秀一(明治大学・ソフト部門委員長)、三橋浩二(福井県立大学)、山本大策(明治大学)
ハード部門:卜部勝彦(日本大学)、牛垣雄矢(東京学芸大学)、落合康浩(日本大学)、笠原茂樹(日本大学)、
      中岡裕章(日本大学)、任 海(日本大学)、宮地忠幸(日本大学・ハード部門委員長)

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